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執筆者の写真AYAKO ISHIKAWA

まずは私のことからお話しします

THE FLAMENCOの発起人、石川亜哉子。THE FLAMENCOのことを知っていただくためにはまず私のことからお話ししようと思います。




石川亜哉子のコンテンツ


私の人生、ほぼ、半分が日本、半分がスペインで生活していることになります。フラメンコに関わった年月は30年。

日本 / スペイン/ フラメンコ。 この3つで私は構成されていて、どれが優位になることもなく、このミックスが自分のアイデンティティーだと感じています。

私の考え方、生き方、フラメンコを演じる際の芸風は、これらが素になっているのです。

人間、文化、音楽に興味があり(食文化も!)色々なものに出会ってきた中には、良い物、悪い物、良い習慣、悪い習慣がありました。

それらを判断する物差しは、初めは日本人としての”私”でした。


スペイン人とのギャップにため息、その時に考えたこととは?


外国人がスペインに生きて、その国の民俗芸能をやる事は、大きなチャレンジと言えます。

先ず、友達を作る、仕事をする、など普通に生活して行くことから始めなくてはいけませんでした。

育ってきた環境が違うので、言葉が通じる、通じないと言う以前に、どうして、そういう意見や気持ちになるのかが、まず、わからなかったりしました。

明日の仕事を今日やる日本人。明日出来る仕事は今日やらないスペイン人。

分かり合える時はやってくるの? ふう〜っとため息の毎日…


でも、ある日「ちょっと待って良く考えてみたら、これってお互いの長所なんじゃないの?」と気がつきました。


勤勉な日本人。人生を謳歌するスペイン人。それがお互いの良いところ。

頭のチップを切り替えて物事を見て見たら、とても楽になり、良い部分だけ見て取り入れて行ければいいかな、と考えました。

取り入れる先は ”私” なので、客観的に私の素の素材や性質、キャパを知る必要があります。現実〜の自分を知る作業は、時には残酷なんですけどね (笑)

見聞き、経験した、”Buenos hábitos y cosas buenas”(スペイン語で良い習慣と良いなと思ったこと)を取り入れ、自分のフィルターを通して自分なりに取り入れていく。そうやって徐々にスペインでの生活が自分のものになっていきました。


実は、スペインで毎日私が食べている料理は、この作業をして調理をしています。

作る料理はスペイン料理?日本料理?とよく聞かれますが、それは

【The 焼きそば】 が食べたい。とか。【The パエリア】が食べたい時には、できるだけ意識して、オリジナルに寄せていきますが、持っている調味料とその時に手に入る素材で作る【あやこ国料理】です。


野菜や肉、魚も含め、テキト〜に、買っておき。

両国の基本調味料、塩、オリーブオイル、醤油、胡麻油、米酢、ワインビネガー、味噌 etc... そして、プラスアルファ、イタリアの魚醤や、タイや、インド、中国の調味料なども加えたりして創作していく毎日です。


【あやこ国料理】とは、おそらく日本とスペインの間にある”ニュートラル”なものですが、

”無国籍”とは少し違うのかと思っています。

私が育った日本で慣れ親しんだ記憶の味であるソウルフードと、今生活しているスペインや行ったことのある土地の味が融合した料理なのです。





私とフラメンコ


私にとってのフラメンコの芸も料理と同じで、無国籍ではなく”ニュートラル”な人間になりたいと思っています。

つまり、スペインの良いものをたくさん取り入れながら私味の芸をいつまでも模索し、作っていきたいと思うのです。


そんな風にしていけば、地図に書いてある国境線は、消えなくても、心の国境線はなくなり、言語、文化を超え理解しあえるはずだと私は信じています。


そのためには、私達は、どこから来て、どのように歩んできたのか、ということは大切にすべきだと思っています。

皆、違うし、どうして違うのか考える事は、とても重要であり興味深い事です。歴史を知る、原点を知る、知ったうえでリスペクトするという事です。

そして、よく自分の中で消化して活かして、繋いでいきたいと思うのです。


”TSUNAGU”(繋ぐ)という言葉は、人を繋ぐ、国を繋ぐ、文化を繋ぐ、伝統を繋ぐ、歴史を繋ぐ、という意味で、私のコアなのです。

TSUNAGU WORLD の意味お判りいただけましたか?

色んなつなぐがあると思います。あなたがつなぎたいものは何ですか? 

                     

 To be continue


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